2008.06/29(Sun)

第十六話 北海道に、花束を

―5:00
―利用時間ギリギリまで粘り、漫画喫茶を後にする
―始発が旭川駅に発つのは6:25
―まだかなり時間があったので、あたりをうろうろすることにした
―夜明け前、しかも空は曇り、辺りは薄暗かった
―道路を走る車もまばら、まして歩き回り人など一人も出会わなかった
―なんだか、世界で独りになった気がする
―そう、だから、これは仕方のないことなのかもしれない
―時刻は5:45


・・・・・・完全に迷った

第十六話 北海道に、花束を


6:25、一時は完全に迷子になってしまったが、コンビニの店員さんに聞きながらなんとか始発に間に合うことができた。
正直、生きた心地がしなかった・・・
そういえば、迷子になるのは直江津に続いてこの旅二度目だったが、私って実は方向音痴なのだろうか・・・
そんな人生初の疑問を浮かべながら、およそ3時間後、到着した手稲で乗り換え一路小樽へ

2度目の小樽では、一度目の一昨日とは違い、2時間ほどの余裕があったので、駅から出ることにした。

―ここで準備を整えなければ、2日目夜の二の舞、いや次は死ぬかもしれなかったからだ

とりあえず、駅のすぐそばにあったスーパー以上デパート未満の建物内の衣料品売り場で遠赤外線タイツ、ロングTシャツ、そして厚手のマフラーを買った
すぐに建物内のトイレの個室で着替えた
なんだか形容しがたい微妙な気分になったが、仕方がなかった・・・・

そうやっていると、すぐに長万部に向かう電車の発車時間がきた

3時間後、長万部で乗り換え、さらに一時間後、五稜郭で乗り換えた
電車の中では、旭川の漫画喫茶で一睡もしなかったからか、ずうっと眠っていた

そして、終に北海道最期の駅、木古内へ到着した
青春18きっぷを使い、かつ特急料金を払わない以上、ここで一度乗り換えのため下車しなければならなかった

―それにしても、これで北海道も見納めか・・・・

北海道には3日しかいなかった、しかもほとんど電車の中で眠っていたが、
思い出はかなり濃かった

深夜に暗闇の国道沿いを延々16km歩いて死にかけたり
稚内では堤防の階段から落ちて死にかけたり

―結構トラブル続きの旅だよな・・・
―それにしても、死にかけた思い出しかないっていうのも笑えてくる
―・・・・苦笑いで、ね

30分足らずで本州行きの電車が来た
電車に乗り込むと、行きと同じような電車だとわかった
電車は駅を発ち、南へ向かう
すでに時刻は21:00過ぎ
行きと同じように、電車の外は暗く、車内の明かりは闇に吸い込まれ、景色は黒色でしかなかった
・・・今夜も、凍えながら野宿するしかないのか・・・
車外の闇は、私を憂鬱にさせた
それでも今は、とりあえず、この北海道に別れを告げようと思った


―さよなら、北海道。まぁ割と、楽しかったです、いろいろとね


電車は青函トンネルへと入り、
私を今日の終着駅、蟹田へと運んでいく・・・・・


→次回予告
 ―再び降り立った本州の地
 ―再上陸最初の駅:蟹田
 ―私は再び生き残ることができるのか?
 ―暗く深い闇の中で・・・
次回「Darkness・・・・/Reverse」へ続く
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